ブログ「クロロフィル通信」

2022.06.21 [ クロロフィル通信 | トヨタネ社員の日常 ]

三島市最大のイベント「三島大祭り」で披露される「三島しゃぎり」紹介

こんにちは三島営業所です。
「チン、チン、チン、トン、トン、トン、ピイー」
どこからともなく、摺り鉦(すりがね)と太鼓と篠笛の音が聞こえてくる初夏の三島市の音。これは、地域の人が三島大祭りに備えて、「三島囃子」の「しゃぎり」の練習をしている音です。

「三島しゃぎり」は、三島大社の例祭日に山車の巡航時に演奏される曲で、その歴史は古く、450年前に創曲された「三島囃子」に遡ります。当時は楽譜というものはなく、地域の人々の伝承によって今日まで伝えられ、昭和42年に三島市の無形文化財に、平成3年には静岡県の無形民俗文化財の指定を受けています。
三島大祭りで演奏される「しゃぎり」は曲調によって名前があり、現在は「昇殿」、「荷崩し」、「四丁目」、「速」、「大間(雷電)」、「屋台」、「鎌倉」、「切り囃子」の8曲が伝えられ、演奏されています。

《昇殿(しょうでん)》(奉納囃子) 
神楽昇殿と呼ばれ、山車の引回し前に、三嶋大社前で神前に向かって演奏されます。音調はゆるやかに静かに響きで荘厳さがあります。

《荷崩し(にくずし)》
調子のよい曲で、この曲に合わせて山車上でヒョットコ面を被って踊ることもあります。山車の引回し中、停車中に演奏されます。

《四丁目(しつちょうめ)》 
大太鼓・小太鼓それぞれの演奏に聞かせどころのある曲です。曲の終盤に大太鼓・小太鼓が一緒になって盛り上がります。演奏者にとっては間の取り方がむずかしい曲です。

《速(はや)》
 8曲の中の屋台によく似た曲です。文字どおり音調が急な曲で、演奏は引回し中でも停車中でも行われます。

《大間(だいぜん)》
 この曲の演奏は伝承されていません。昭和55年に三島ばやし保存会は本曲にかわるものとして、新たに「雷電」を演奏しました。大間と雷電が同曲であったかどうかは不明です。

*雷電(らいでん)
篠笛の入らない曲です。大太鼓と摺り鉦の激しいテンポのリズムは、雨を呼ぶ夏の雷を思わせます。山車の引回し中も停車中も演奏されます。

《屋台(やたい)》
 別名けんかばやしとも呼ばれます。競り合いで演奏される勇壮な曲です。競り合いでは、相手のリズムに巻き込まれた方が負けとなります。

《鎌倉(かまくら)》
 別名もどり囃子とも呼ばれるます。テンポのゆるやかな曲調は、哀調を帯びているいます。演奏は、山車が引回しを終えて当番町に帰るとき、必ず行われるます。

《切り囃子(きりばやし)》
 競り合いや山車引回しの最後に必ず演奏されるごく短い曲です。戦い済んで、互いの熱演をたたえあう手締めの意味をもっています。


三嶋大祭りの伝統芸能「三島しゃぎり」の8曲を紹介させて頂きました。今年は3年ぶりに三島大祭りも開催される予定です(8/15~8/17)。ぜひ皆様、三島の暑い、熱い夏に来て、歴史と伝統芸能を体感して下さい。

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