ブログ「社長のつぶやき」

2012.08.23 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

残暑お見舞い申し上げます

 残暑お見舞い申し上げます。お盆を過ぎれば少しは涼しくなるのではという期待に反して、猛暑が続いています。8月はキャベツのタネまきシーズンです。毎年のことですが、発芽率の問題で気をもみます。もちろんメーカーは発芽試験をパスした種を売るわけですし、弊社も主要品種は独自に発芽試験を行うのですが、それでも現場で発芽が悪いというお叱りの声をいただくことが度々あります。一つは発芽率が基準を満たしていても、「発芽勢」が若干劣る場合、播種時の条件によって発芽率が大きく落ちる時があるからです。またもう一つのポイントは、キャベツは高温に比較的強いとはいうものの、猛暑続きの条件の中では、キャベツ自体が「今は発芽すべき時でない」と判断するのか、「二次休眠」といわれる発芽不良を起こすことがあるからです。しかも昨今はプラグ育苗が一般的になったので、発芽の揃う品種とそうでない品種は一目瞭然です。農家から見れば、欠株の目立つプラグは、その後の育苗や定植時の生産性も悪くなるのでダブルパンチ、種屋に文句が言いたくなるのは、お客様の立場に立てば当然です。そうならないよう弊社としても最大限の努力はしているつもりですが、種も農産物、毎年の気候条件によってその充実度が微妙に異なってきます。新種は6月から7月にかけ収穫されるのですが、播種期は7月から8月、農家が必要とする時期に間に合うかどうかが勝負です。しかもその間に検品・選別・発芽率調査・交配ミス調査・種子消毒・コート加工というプロセスがあります。毎年キャベツ種子販売は薄氷を踏む想いであることも少しご理解いただければ幸いです。

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コメント

製造プロセスの管理を徹底させる工業製品とは勝手の違いを改めて感じさせられます。

投稿者:yamada|2012.08.25 SAT

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