2011.10.16 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
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2011.10.11 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
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2011.10.07 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
昨日茨木のモアークグループという農業生産企業グループを視察してきました。
モアークグループとは、茨木県つくば市に本拠を置き、伝統農法による有機農業を中心に、生産・流通(直売)・加工を通じて高収益を実現している企業です。西村松夫代表は、カーギルジャパンを経て、一流証券会社に転職、80年代のバブル期まさにその中心にいた経歴の持ち主です。 そうした経歴と、有機農業は経済的に成り立たないと本気で思っている私は、正直「胡散臭い」「何か私にはわからない錬金術があるはず」と先入観丸出しで視察に出かけました。 しかし現地で見た西村さんの経営・理念は何十年にもわたる深い洞察と経験・労苦に裏付けられたものであることを理解しました。
①「古来培われてきた、その土地の風土に適合した農法」の帰結として「野草をたい肥化して施肥を行うことによる土作り」すなわち「草農法」に行きついたこと。しかもその草は河川の草刈りで大量に発生するゴミ(雑草)の処理を一手に引き受けるという一石二鳥の方法です。
②有機農業にもランクがある。もちろんAランク、最上級品、本物中の本物を狙う。一般農産物と比べての付加価値(具体的には単位当たり価格)を最低でも3倍以上求める。現状の平均は3.4倍とのこと。もちろんビジネスとして高収益であること。
③流通業者を通さず、価値を認めてくれるユーザーに直接売ること(ホテル・レストラン・一般消費者)、そして契約をまもること。
数えればきりがないですが、以上3点がポイントと思いました。もちろん誰もができることではありませんし、かつて世界の金融界の先端で働いたノウハウも十分生かしていると思います。しかし農林省が「農業の6次産業化」を言いだす20年近くも前に、収益の上がるアグリビジネスを計画し、実践している人がいること自体大変な驚きでした。また西村さんの人としてのとてつもなく大きな器に感じ入りました。
私は愛知県の大園芸地帯で商いをさせていただいています。農業を知らないメディア?や学者、そしてもちろん机上の理想論を描いているだけ?の官僚が、有機農業だの、アグリビジネスは21世紀の成長産業だのと述べているのは「たわごとだ」位にしか思っていませんでした。モアークグループの理念と実践だけでは、ボリュームの問題として食糧問題の全般的解決にはならないと思いますが、信念と理念と正直を基礎として「儲かる」有機農業ビジネスが可能だということを見られただけでも本当によかったと思っています。興味ある方はモアークグループで検索してHPをご覧ください。
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