ブログ「社長のつぶやき」

2016.03.01 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

自己資金は青臭い?

 今年も早3月、間もなく新年度入りです。
弊社がお世話になっている施設園芸関係の新年度予算案ニュースが飛び交っています。
国も「自給率向上自体にはほとんど役立たない」施設園芸によりスポットを当てるようになってきたと感じています。いかに補助金を活用するか、関係者の知恵の見せ所です。
そんな折、ある席(行政職の方も見える席)で「補助金使わなくとも立派に施設園芸やっている人はいっぱいいるし、そういう人にもっとスポットを当てるべきでは」と発言したら、会議後にそんな青臭い発言するな、そんなこと言うからお前はお坊ちゃんだと忠告を下さった先輩が見えました。
またこんなブログを書こうと思っていると弊社の幹部社員に相談したら、「社長、あたりさわりのないよう優しく書いてくださいね」と忠告された。本当にその通りですね。
ただ私は、最近の論調が、日本の施設園芸は周回遅れ、規模が小さすぎる、勘にのみに頼っている、更に言えば次世代型施設園芸にとって代わるべきだという声を聞くたびに、現にここ30~40年間施設園芸で頑張ってきた専業農家の皆さんを全否定しているような気がして、心が落ち着かなくなるのも事実です。

  新規に高度施設園芸を目指す産地や規模拡大を図るを産地、新規就農、あるいは新規参入法人には使えそうな予算があるのだけれども、昭和50年代当時に施設園芸を志し、現に何十年と活躍された農家の施設が老朽化し、いよいよ更新しようと思ってもなかなか使えるメニューが見当たらない。
建て替えは自己資金、税金が源である補助金の原理原則に反すると言われればその通りであると思いますが、新規参入や新設案件等に補助金、一方で数十年間苦労して、今日の施設園芸を築き上げた声の小さな専業農家は自己資金のみというのは、今後の競争においてフェアなのかどうか、同じスタートラインに立っているのかどうか、少々疑問を感じるこの頃です。もちろんこれからの時代を切り開くであろうやる気満々の若手農業経営者に国として支援メニューを用意することはとても良いことだと思っています。ただ世の中は水平ではないので、たくさん水がたまるところと乾くところがあります。 
やはり忠告を聞くことなく、しゃべりすぎたかな・・・・。