謹賀新年 あけましておめでとうございます。正月はありがたい。年を取るたびに頭の中はウイルスだらけになりますが、新年はウイルス除去を実行しようとする気にさせる。例えば長年お付き合いのあるお客様や知人に対しても、初めてお会いする位の気持ちで接するように心がける。算盤で言えば「願いましてはご破算にて」の気持ちで世界を見直して見ようと。そうするとたまに今まで全く見えなかった視点が見えることもある。年を取るということは頑固になる、価値観が固まって自分にとって心地よい状態しか受け入れられなくなるからだろうと思いますが、そこに柔軟さや変化への挑戦欲が加わらないと、せっかくとった年の価値がない、そんな前向きの気持ちにさせてくれるのがお正月だと思っています。
それにしても世界情勢は混沌、各地で紛争は絶えず、地球温暖化を巡って「原子力」の再評価も盛んに行われています。一方でやや強制的な二酸化炭素排出削減施策が、有用資源の価格高騰につながっているのも間違いない。
経済活動の継続性と環境目標達成への努力をウインウインの関係にできなければ、どこかで「破綻」が生じるだろう。人間とはなにか、民主主義や資本主義のあり方はどうあるべきなのか真剣に問い直す必要がある。もっと具体的には成長率至上主義からの脱却や「債権の暴落」懸念への対処も見据えながら、未来の舵取りを行うのは至難の業だろう。前にも書かせていただいたが「地球が危ない」わけではなく「人類が危ない」のである。個人的なことですが私にも孫ができた。孫は可愛い。無事に一生を終えることができるなら西暦2100年に生存している可能性は高い。2100年の人類のために何をすべきなのか、全くみえてこない。いわば無責任状態です。孫がおばあさんになった時、はるか前に死んだおじいさんの時代をどう評価するだろうか?
現実に戻ろう。卸物価が高騰する中、相変わらず生鮮青果物市場は低迷を続けている。我々にとって大切なお客様である農家の経営状況はますます厳しい。今環境のみを優先させて、コストの高い農業を提案できるような状況にはない。しかし近い未来には農家にとっても低コスト・高生産性に繋がり、しかも環境に優しい商品の開発や販売ができる会社でありたいと願っている。
SDGsへの取り組み、2050年カーボンニュートラルを志向しつつ、しかも農家にとっても価値のある提案ができる会社を目指そう、2100年のために。そんな想いだけは強く持っています。