ブログ「社長のつぶやき」

2025.10.29 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

今年の冬の相場はむつかしい

10月末やっと平年並みに寒くなってきました。
私はお米よりも「キャベツ」を定点観測していますが、今年は「豊作」となりそうです。温暖化はますます激しくなっているが、9月以降極端な旱魃(かんばつ)がなく、10月に入って順調に温度が下がり始めたので、病害虫も平年並み、そして何よりも直撃台風が発生していないことも大きいようだ。お米の価格が2倍になると世間は大騒ぎだが、キャベツの価格が昨年比10分の1になっても政治問題にはならない。まあせいぜいバラエティー番組で今年はキャベツがお買い得とPRしてくれるくらいでしょう。農家にとってはやや高め(一つの基準として一玉手取り100円)、かつ豊作であることが何よりもありがたい。いくら単価が高くとも貧弱なキャベツを収穫するのは消費者に申し訳ない。それなりの価格で自信をもって送り出せるキャベツを消費者に届けることができれば農家冥利に尽きる。小生の主観としては、自販機で買う缶入りコーラの値段より、スーパーで買うキャベツの価格が少しでも高くあってほしい。キャベツ一玉には大きな栄養上のポテンシャルがあり、また炒め物の副菜としてもぴったり。もちろんとんかつやお好み焼きには欠かせない具材だ。それでもキャベツも作付けは減りつつあるうえに、輸入業者も虎視眈々と日本市場を狙っている。その価格形成はお米以上に複雑だ。おりしも高市内閣発足で農林水産大臣も代わった。元農林官僚であるが、若くして政界に転じた鈴木大臣。お米も野菜も市場の需給バランスによって決まる。政治的に極度の介入をすれば、後にしこりを残すことは誰よりも承知でしょう。お米は長い間管理価格が続いただけに、市場連動を模索すれば大きな軋轢と矛盾が発生する。今後の農政大注目です。かつて中国は一人っ子政策を止めたが、それでも人口の減少が止まらない。私はひょっとして生産「過剰」を恐れて、需給調整を図る時代は終わったのではないかと感じる時もある。

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