2018.03.06 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
間もなく52期を迎えますが、創業時の決算変更等の関係で本年が50周年となります。
いろいろ考えていると筆が進みません。
過去の資料を読み返していると、なんと自分も社長就任10周年ではないですか!
10年前は、今より10歳若かった。
当たり前ではありますが、筆が進まないことを口実に、社長就任時全社員向け初めての発言内容が残っていたので、恥ずかしながら当時の原稿を再録させていただきます。
師事する(株)武蔵野小山社長とケネディー大統領スピーチを足して3で割ったような内容です。
2008年5月17日経営計画発表会より
42期を迎えるにあたり、代表取締役社長の大役を仰せつかりました。
大変若輩者で心もとないですが、私の任務は渡された「たすき」を次の走者に託すまで走り続けることです。
この経営計画書に書かれた数値目標・方針の最終責任は、それを決定した社長にあります。
しかし社長一人では何もできません。
社員全員、そして協力会社の皆様が価値観を共有しながら、活発に議論し、間違ったらすぐ改め、行動を起こさなければ何も始まりません。
当社には40年間の歴史と伝統があります。
歴代社長の適切な判断・決定と常にお客様のために尽くしてきた多くの先輩社員が今日の当社の基盤を作っています。しかし時代の変化は我が社の都合を待ってくれません。
昨日の栄光が明日も正しいかどうかも疑わしい今日です。
時代は猛スピードで変化しています。こうした時代だからこそ、変えてはいけないことと、変えねばならないことを峻別し、変えねばならないことはいち早く決定し、行動に移すことが重要です。時としてそれは当社に奥深く根付く文化であるかもしれません。
黙っていては変化に追いつくことはできませんし、人は変化(改革)を好まないものです。
変化することは不安ですし、時として大きな痛みや離反を伴います。
変化できるのは志の高い人のみです。目指すのは、変化に対応できる人財を育て、組織の壁を乗り越えて、全員が顧客のために新しい価値を創造しようと行動に移す集団です。
会社が皆さんのために何をしてくれるかに思いを巡らすのではなく、一人一人が顧客のために何ができるのか、を常に問い続けていただきたいと思います。
どうか今期もよりいっそうの皆様のご協力をお願いいたします。
代表取締役 川西裕康
2018.02.07 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
弊社はお蔭様で平成30年10月創立50周年を迎えます。
50周年と言えば、半世紀です。
誰しも認める節目であることは間違いありません。
創業の4名もすでに全員他界、創業時からの社員も一人もいなくなります(H30.4月現在)。
そうした中、尊敬する先輩経営者から社史の編纂を薦められました。
個人的には自己満足のように感じ、気が進まなかったのですが、この先誰も創業時の記憶を語れる人がいなくなる。
また新卒採用研修にも、会社の歴史を記録することはとても重要と考え改め、作成することにしました。
50年前私は小学5年生でした。
父親にドライブを兼ねてよく本社地に連れてきてもらいました。
一面の白菜畑、これから何が起きるのか聞いたことはありませんでしたが、夫婦の会話や、店の様子から新しいことが始まろうとしていることだけは感じていました。
1972年当社カタログ裏表紙より 今後更に50年後会社が存続し、その時の経営者や社員が50年史を読み返してくれたなら、何よりもありがたいことです。
「創業の理念」はすべての企業にとって、何よりも重要なアイデンティティ(自己存在証明)です。
創業時からすべてのスタッフが変わったにもかかわらず、同じ血が会社に流れているとするならば、そのこと自体が企業にとって解明すべき永遠の謎です。
変えるべきもの、変えてはならないものの価値基準が少しでも明らかになれば素晴らしい羅針盤となります。
創業から50年、どうして企業活動を継続することができたのか、お客様や、仕入れ先、地域社会、そして必死に頑張った経営者や社員のお蔭に他なりません。
今会社があり、これからも発展しようとしている時に、過去50年の恩、そして幸運を身に染みて感じるということは、とてもとても重要なことと感じています。
2018年2月7日現在(本社屋上より撮影)
川西 裕康
2018.01.05 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
明けましておめでとうございます。
平成30年、戌年、平成という元号が1年続く最後の年になります。
どんな年になるでしょうか、素晴らしい1年にしたいですね。
昨年は会社にとって新たな飛躍の可能性と、深刻な課題を突き付けられたエポックメイキングな年でした。
新たな飛躍の可能性は、我社が広域に日本の施設園芸に役立つ会社になれるよう,様々なチャレンジをしたことです。
大規模化イコール先進的なオランダ技術の輸入ではないはずです。
良いところは取り入れながら、日本の風土、文化、伝統、そして革新に寄り添える技術、サービスがあるのではと思っています。
かつてなかった広い知識や技術、現実を体験できたことは大きな財産となるでしょう。
一方、日本は少子高齢化、人口減少によって、農業は先細りしています。
しかし頑張ろうとしている農業者は、大規模、高生産性を目指して、大きな投資を決断し、いわば命がけで戦っています。
高品質の生鮮品を消費者に提供し、喜んでもらいたいと望み、一方で経営も安定させたいと日々悪戦苦闘している。
そうした農家に寄り添えるだけの力が会社にあるのかどうか、残念ながら不足していることが多すぎます。
そうした現実にも直面した1年でした。
今年は上記の課題に対してひるむことなく、一つずつ進化できる会社を目指します。
どうか今年も宜しくお願い申し上げます。
川西 裕康
2017.12.06 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
来年の干支は戌(イヌ)。
小生は酉年、しかも5回目(つまり還暦)でしたが、あっという間の1年でした。
天皇の生前退位のご意向を受け、平成も平成31年4月30日で終わることが決まりました。
還暦を過ぎてみると、新元号(2019)、東京オリンピック(2020)、リニア新幹線開通(2023)頑張って生きるための当面の努力目標のように感じます。
またこれから子供を授かろうとする夫婦にとっては、産まれる子の誕生日が平成か、新元号か、これから関心が高まるでしょうね。
それにしてもやはり気になるのは、日本農業の行方、中でも施設園芸のこれからです。
温室等の設置面積は平成11年度53,517haをピークとして減少傾向が止まらず、平成26年度は43,232haだそうです。
日本の施設園芸再興のために国が掲げた施策の目玉は次世代省エネ型高度施設園芸モデル(4ha規模 全国10か所 実施済)の展開、そして概ね1ha規模の大型ハウスモデルの全国展開(50か所 企画中)です。
前提となる考え方は現在の状況を放置すると、農家の高齢化、弱体化で担い手がいなくなるという危機感です。
生産性の劇的な向上とコストダウンによって、新たな農業の担い手が必要だという論理です。
それには新規参入法人も想定されています。
弊社も「生産性の向上」につながる商品の開発・普及はコアビジネスと認識しています。
ただ現場感覚で一つ違うのは、施設トマトや胡瓜、あるいは露地のキャベツ等の野菜栽培において、近い将来作り手がいなくなる心配よりも、過剰生産で暴落するのではないかという心配の方が大きいということです。
稲作においても本格的作付自由化を迎える来年以降、生産者が危惧しているのは、暴落です。
入口の議論として農業の高齢化・担い手の減少、遊休農地の増加、食料自給率の低下等の課題を据えながら、出口の心配事が作りすぎによる「暴落」であるとするならば、その過程の議論に何らかの整合性のミスマッチ、あるいは特異点があるのではないかと思うのです。
10年後、20年後の施設園芸の担い手はどうなっているのか、是非元気で確認したいものです。
弊社は、前向きに頑張ろうとしている農業の担い手を全力でサポートができる会社でありたいと強く念じています。
川西裕康
2017.11.11 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
いきなり個人的なことですが、今年11月60歳、還暦を迎えます。
誰しも思うのだろうが、子供の頃60歳はお爺さん?か老けたおじさん位の感覚だった。
若き人も、私も今を生きている。
唯一違うのは、昔と今の違いを実体験で語れることだ。
38年前の入社時からの大きな変化をいくつか挙げてみたい。
1980年入社時、固定TELのみだった。
FAXすらない。
今ではスマートフォン一つで必要な情報と、会話を手に入れることができる。
次に変わったのが物流革命、まだ宅配便という概念がなかった。
小型便は駅留めだった。
今や宅配がネット通販と連動して実店舗を上回る勢いです。
次に大きいことは禁煙革命?
入社当時、社内禁煙という概念はなかった。
各机には灰皿、1日机の上で吸い続ける方もいた。
バスでも飛行機でも電車でもタバコが吸えた。
タバコを吸わない女性社員から猛烈な抗議を受けたことをよく覚えている。
しかもその灰皿を片付けるのも、男女トイレを掃除するのも女性社員の仕事だった。
まだまだ問題はあるが、会社における女性の地位向上もこの40年間の大きな出来事です。
今後はどうか、AIの進捗とエネルギー革命の進展、そしてゲノム編集技術が重要なキーだと確信しています。
一方で国内のみで言えば、少子高齢化、人口減少社会においてターゲットマーケットのフォーカスが最も重要な問題になるだろうと思っています。
とにかく会社は時代の波をしっかり捉え続けないと、すぐ沈没してします。
それにしてもこんな変化の激しい時代に産んでいただいたこと、生かしていただいていることに感謝です。
川西裕康
2017.10.04 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
最近「働き方改革」という言葉をよく聞く。テーマとしては、現代日本において最重要な課題と認識しています。建設業界、そして物流業界は特に深刻です。家の近くのマンション建設現場は土曜日も必ず働いている。労働市場は売り手優位が続き、すでに慢性的な人手不足となっている。現代社会のインフラ活動を支える最重要な分野でありながら、社会的地位が高いとは言い難い。
弊社が関係する農業用ハウス建設現場も同様です。お客様からはもちろんのこと、監督官庁や関係機関から、より低コストで高規格、安全管理や必要資格の遵守を求められる中、建設現場で働くスタッフや下請け職員に高賃金・週休2日制や残業の解消を提案できるような状況にはない。飛躍的に労働生産性を上げる仕組みや、ロボット・AIの活用、工程管理の革新等が必要なのだろうが、お客様の意向に従って規格品でない構造物をその都度設計、請負する業態では、その実現は容易でない。「働き方改革」と「労働生産性アップ」その上でお客様に評価される仕組みをなんとしても実現できる未来を拓くしかない。
それにしても2060年には、生産年齢人口は4418万人となり、最盛期の2分の1以下になるそうです。
出展:総務省より
社会のインフラは益々巨大化し、複雑になる中で、やがて新規どころか既存のインフラやシステムのメンテナンスだけでも、それを支える労働力の絶対不足時代になると心配します。特に建設業はAIでは代替できない代表的な業種だと思います。自らの社会的地位を向上させながら、年々先細りする若年労働力が確保できる憧れと誇りの持てる職場にするための道のりは長い。
川西裕康
2017.09.04 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
先日、大変研究熱心な越冬胡瓜栽培生産者とお会いし、いろいろお話を伺いました。
正直、胡瓜とトマトではおかれている環境、そして戦略が随分違うことに改めて気づかされました。近年高収量を目指す施設園芸環境制御技術の大半はトマトをターゲットにしています。正直弊社においても同様です。トマトのノウハウで他社に負けるな・・という感じです。実際地元愛知でも、また日本一の大産地熊本でも設備投資が盛んですし、大規模ハウスによる企業の参入もよく耳にします。トマト生産者の間では、このままでは供給過多で価格が暴落するのではないかと危惧する向きもあります。しかしそうならないのは、トマトは需要が伸びている上に、中小農家の撤退も多くあり、新たな参入者とのバランスが微妙にとれているからだろうと推察します。
写真:弊社研究農場キュウリ栽培試験
写真:弊社研究農場トマト栽培試験
改めて胡瓜とトマトを統計上で調べてみると、近似点が多々あることに気づきました。トマトと胡瓜は日本における施設園芸野菜の両横綱です。作付面積も近いですし、期待する10a当たり収量も近く、平均単価も近く、最低温度の考え方も近い。ナス科とウリ科でありながら、数字上は近似点が多いことに気づきました。しかし胡瓜の消費はじり貧で、冬胡瓜の健康野菜としての評価はトマトと比べると、残念ながら低い。おそらく現在の傾向が続けば10年後にはトマトと胡瓜の栽培面積は2倍以上の差がつくでしょう。一言で言えば胡瓜にはスポットが当たっていない。しかも胡瓜栽培は非常にデリケートで、収穫期の労力はトマト以上(1日2回収穫)、撤退する農家も多い上に、新規参入、強いては企業の参入もあまり聞かない。だからこそ、専業として、プロとして胡瓜栽培で未来を切り開こうとする生産者には、トマトとは違う戦略が必要になる。ある意味専業として生き残るには、トマト農家よりも、胡瓜農家の方が面白い時代が来るのではないかと感じました。同時に弊社としても胡瓜栽培技術でお役にたちたいと強く思いました。
川西裕康
2017.07.29 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
私が入社したのは1980年、篤農家と言われる大切なお客様を回ると、よく苗作りの大切さを教えていただいた。当時のトマト栽培は純系のファーストトマト(固定種)が多く、苗の出来不出来で、収量・品質が大きく変わるとのことでした。苗半作、苗七分作とまで言われた。自家製の完熟堆肥をブレンドした3.5寸苗、第一花房の花が咲く手前の大苗で、かつ茎の太さは鉛筆位がいい・・。 当時の多くの農家は、本業と別に自家菜園用の西瓜や、胡瓜、茄子等も種から育てる人が多かったように思う。その流れが変わってきたのは昭和から平成に変わる1990年代だったと思う。農家は栽培に専念して、苗は専門業者から買った方が合理的だという考え方が徐々に広がってきた。特に夏のトマト栽培は、病害虫対策、そして高収量栽培を目指す観点から接木苗が増えてきたことが直接的な要因と思う。春先の西瓜や、茄子の接木ならともかく、夏の接木作業、そしてその養生は大変な苦労がかかる。しかも苗作りは、収穫期と違い、収入にならない上に、24時間心配で落ち着かない。苗がある限り家を空けるような家庭サービスもできない。特に大規模高収量栽培を目指す農家層は、栽培に専念して、せめて苗作り期は少し余裕を持ちたいと思うのは当然の帰結と推察します。
弊社においてもそうしたニーズに答えるべく、苗事業を拡大してきた。
会社にとってのコアビジネスは「種苗業」、従って苗の生産販売は、弊社にとって一丁目一番地の業務と認識しています。施設園芸で規模拡大を目指す農家の苗に対するニーズはより細かく、多種多様であり、品質に対する要求も大変厳しく、お叱りを受けることもある。かつて「苗半作」と言われたように、買苗に代わっても、苗の重要さが減じたわけではない。夏場は特に忙しく、苗作りに携わる職員は夜も心配で中々眠れないとも聞く。しかし会社としては引き続き生産力アップと品質アップを絶対の条件として、お客様が望むニーズに答えられるよう苗ビジネスの拡大を図っていきます。
2017.06.23 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
夏が近づくと、学生時代、よく山登りをしたことを思い出す。
尾根伝いに山々を縦走する登山も好きだったが、思い出すのは沢登りです。
尾根歩きは、景色はよいが、暑い上に少々退屈。
それに比べて沢登は川のせせらぎが心地よく、変化に富んで飽きない。
最大の醍醐味は登攀(とうはん)です。
しかし登攀は、滑落すれば命の危険もある。
また大怪我をしてもそう簡単には病院にたどり着けない。
そこで大事なのが「3点確保」の原則です。
自分が今から命の危険を伴う行為をするということを体全体でしっかり理解することである。
今自分が滑落したら、周りの仲間にどれだけ迷惑をかけるのか、そして沢登に行くことすら知らない家族、両親がどれほど驚き、悲しむか、そのことをしっかり頭にイメージした上で行動を始めることです。
その上で、両足、両手の1点だけを前に動かし、新しい確保点の安全が確かめられたら、次の1手を動かす。特に危なそうな部位に来たときは、もう一度自分が死んだらどうなるかというイメージを徹底的に叩き込む。
その繰り返しを決して省略せず、一歩一歩前に進むのが大事だと思いました。
この考え方は会社の経営にも、とても役に立っている。
しかし、時には3点確保すらできない難所も現れる。
2点確保は3点確保に比べると10倍以上は危険、滑落の危機に直面する。
それでも2点確保に臨まなければならない時はある。
その際はより一層自分の意識を掘り下げて、滑落した際のイメージをより強く体に叩き込んだ上で、最善の注意を図り、足と手を同時に動かして、前に進む。
3点確保のみではたどり着けないであろう高みにたどりつくことができると信じて。
川西 裕康
【登攀】とうはん の意味
出典:デジタル大辞泉[名](スル)登山で、険しい岩壁などをよじ登ること。
2017.05.27 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]
本年3月に日本政策金融公庫から発表された「施設園芸(トマト)の規模と収益性に関する調査」において、施設トマト栽培においての収益性は施設面積6,000㎡以上8,000㎡未満が最大になると報告された。それより規模が大きくなると収入は上がるものの、収益性は低下する。これは私が長年現場で感じていたイメージに近いように思う。いま日本はオランダに学んで大規模経営農業を志向している。オランダの四季は春から秋にかけても比較的穏やか、安定した収穫が期待できるので雇用労力を固定しやすい。一方日本は春から夏にかけて一気に温度が上がり、日射量も多く、収穫量も激増する。この時期に合わせて労働力を確保すると、年間ではどうしても過剰雇用となる。実のなったトマトはとにかく収穫しないと樹がばててしまうので、収穫作業は必須である。と言って省力化・無人化機械への設備投資は、一般論として割高で償却が大きな負担となる。6,000㎡から8,000㎡の経営体の多くは、家族経営+季節に応じたパート労力の投入でこの問題を対処している。忙しい時は寝る暇を惜しんで働く。しかも雇用労力が親戚や近所の知り合いの場合、働く側が農家の繁忙期を知っており、適切な時期のみ応援に来てくれるケースも多いと聞く。しかもこの規模なら熟達した農業経営者は全体状態の把握が可能であり、適切な管理によって高収穫と高品質を目指すことができる。
日本の施設園芸の将来に向けての考え方、方向性を考えるうえでとても参考になるレポートだと思いました。しいて言えば若手専業農家のもう一つの悩みは、決められた休日を確保したい(あるいは家族との休日を取りたい)ということもあると思う。これを解決するためには、自分の片腕となる常用雇用労働者を一人以上確保することが肝要になる。2~3日農園を離れても任せることのできる社員の存在です。当然そうした社員にはそれなりの給与で報いる必要がる。そうした雇用労力を投入しながら、経営と生活を安定させるには、8,000㎡~1h規模ぐらいが今後の日本における施設園芸農家の好ましい在り方ではないかなと私は感じます。超大規模な法人経営体が闊歩するのではなく、地域に根差し、地域を熟知した「家族経営」型農業が10年後も日本の中心であってほしいと思います。