ブログ「農場日記」

2019.04.11 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]

4月~5月「プロファームコントローラー」を使いこなす!

①天気の変化が大きく給液装置のタイマー設定では、天候の変化に合わせた設定変更をその都度行なわなくてはならず面倒。
農家女性
ヒント ⇒    プロファームコントローラーから日射比例潅水制御を行なうことができます。

ヒント
■スケジュール→灌水から灌水する時間帯の設定をします。
日の出時刻連動、日の入り時刻連動の設定もできます。
■設定→灌水→機器設定から遮光カーテンの遮光率の設定します。
遮光カーテン使用時は、遮光カーテンの遮光率を灌水用積算日射に反映させます。
■設定灌水水→灌水設定から自動灌水のための積算日射量、最大灌水間隔、最小灌水間隔の設定を行ないます。
現在のタイマー設定(晴れの日の灌水回数、曇雨天の日の灌水回数)を基準に設定を行います。灌水用積算日射量は期間をまたいで積算されます。
灌水が無い期間をまたいでの日射量は積算されません。 
最大・最小灌水間隔は期間をまたぐ時にリセットされます。
※備考:積算日射量1.0MJ/㎡=100J/c㎡

1棟制御取扱説明書49ページ105~107ページ2棟制御取扱説明書49ページ、106~108ページ
サポートサイト 操作方法ビデオ ・・・・ プロファームコントローラー解説 「潅水編」
サポートサイト お役立ち資料 ・・・・ 灌水用積算日射量の計算式、飽差補正計算について
サポートサイト お役立ち資料 ・・・・ 水分センサーの設置と注意事項
サポートサイト お役立ち資料 ・・・・ プロファームコントローラー潅水資料
※ポイント
○急な天候変化などの緊急時は、プロファームモニターサイトからの遠隔操作による手動運転での対応ができます。
○遠隔操作をした場合、プロファームモニターサイトで培地水分センサーの履歴より灌水動作の確認をしてください。

②晴天時は夏と同じ位の日射量となります。
特に悪天候が続いた後の天候回復時に作物の萎れやチップバーンが発生することがあります。

農家女性
ヒント ⇒    強日射のときだけ遮光することで作物のストレスや萎れを軽減できます。


ヒント ■遮光の時間設定、カーテンの使用率は・・・スケジュール→遮光カーテンから設定します。
例:11時から14時までカーテン使用率80%で設定
■日射量の設定は・・・設定→カーテン→遮光設定から設定します。
例:日射700W以上のときに遮光、設定日射量以下になったら(ディファレンシャル:50w)(700-50=650w)遮光をやめる。

1棟制御取扱説明書 41ページ、93ページ2棟制御取扱説明書 41ページ、94ページ
サポートサイト 操作方法ビデオ ・・・・ プロファームコントローラー解説 「遮光カーテン編」
※ポイント 
○履歴画面で日射量とハウス内温度変化を確認し作物の状態に合わせた遮光時間、遮光設定を決めましょう。
○頻繁に遮光カーテンが開閉する時はディファレンシャルの数値を大きくしてください。 
例:ディファレンシャル50w→100w
【栽培管理ワンポイントアドバイス!】
ヒント ◇晴れの日は初夏の陽気となり、日照時間、日射量とも多い時期になります。
気温の上昇と雨により生育が一気に進み生理障害、病害虫の被害が広がることがあるので計画的収穫や防除が必須となる時期です。
◇「コブ減り大根」は、おとり効果で根コブ病菌の胞子の目を覚まさせ根毛に根コブ菌を感染させることで土壌の菌密度を減らす緑肥作物です。
また、根コブ病耐病性品種を作付けすることでも、おとり効果が期待できます。
土壌中の胞子を眠らせる「ネビジン」のような薬剤を使っている圃場では使用中止後2~3年は効果が無いので注意してください。

【春~初夏のお勧め資材】
P-マックス-L 鉄力あくあF-14 昭和酵素
P-マックス・L 鉄力あくあF14 昭和酵素S
◇P-マックス・L
亜リン酸の働きで発根が良くなり、環境ストレスに強くなる力が養成されます。
1000~1500倍で葉面散布。
カルシウム資材、アルカリ資材及びアルカリ性農薬・銅剤との混用はできません。

◇鉄力あくあF14
根からも葉からも吸収されやすい二価鉄やホウ素など成分とする微量要素肥料。
ホウ素欠乏などの生理障害予防に。
5000~10000倍で葉面散布

◇昭和酵素S
作物残さや緑肥などの有機物分解を促進し、堆肥などの有機物分解時に発生する硫化水素ガスなどの有害ガスの発生を軽減し、定植時の作物の根張りを良くします。
粉状品と粒状品があります。
10アール当たり60~80kg施用。

【病害虫防除】
◇気温の上昇とともにコナガをはじめとする害虫の活動が活発になります。
隣接する圃場へのドリフトに注意し、食害がみられたら収穫前日数に注意して初期防除。
◇根こぶ病の病害発生株は早めに抜き取り圃場外処分を行いましょう。
◇収穫残さがコナガなどの害虫繁殖場所になるので収穫が終了したら早めにすきこみ、再生残さも早めに除去しましょう。

農薬散布参考例

薬剤名
主な適用病害虫
使用時期
使用倍率
散布回数

備考
1
トアローフロアブルCT
コナガ、ヨトウムシ、アオムシ
収穫前日まで
500~2000
-

BT剤、エスマルク、デルフィンと同一系統。使用回数制限なし
まくぴか
シリコーン系展着剤
-
3000~10000倍


農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

2
アニキ乳剤
コナガ、アオムシ、ハスモンヨトウ
カリフラワー収穫前日まで
ブロッコリー収穫3日前まで
1000~2000
3回以内

アファーム乳剤と同系統
まくぴか
シリコーン系展着剤
-
3000~10000
-

農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

3
カッパーシン水和剤
黒腐病
収穫21日前まで
1000
4回以内

ブロッコリーのみに登録、予防効果のある銅と治療効果のあるカスガマイシンの混合
ミックスパワー

-
3000
-

展着剤 農薬を均一散布、汚れ軽減

4
ディアナSC
コナガ、アオムシ、ハイマダラノメイガ
収穫前日まで
2500~5000
2回以内

スピノエースと同系統
まくぴか
シリコン系展着剤
-
3000~10000
-

農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

・病害虫の発生が少ない~発生初期
 ・・・散布回数制限の無いBT剤を中心にローテーション 1 → 2 → 3 →
・病害虫発生期・・・薬剤系統を変えてローテーション   2 → 3 → 4 →
・薬剤によっては農薬登録内容(使用回数など)がトマトとミニトマトでは異なる場合があるのでご注意ください。
・農薬散布にあたっては、農薬登録内容を農薬ラベル等で確認の上、使用してください。

スタッフ男性 スタッフ女性

2019.04.08 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]

4月~5月「キャベツ」栽培管理ワンポイント

【栽培管理ワンポイントアドバイス!】
◇晴れの日は初夏の陽気となり、日照時間、日射量とも多い時期になります。
気温の上昇と雨により生育が一気に進み裂球、病害虫の被害が広がることがあるので計画的収穫や防除が必須となる時期です。

◇「コブ減り大根」は、おとり効果で根コブ病菌の胞子の目を覚まさせ根毛に根コブ菌を感染させることで土壌の菌密度を減らす緑肥作物です。
また、根コブ病耐病性品種を作付けすることでも、おとり効果が期待できます。
土壌中の胞子を眠らせる「ネビジン」のような薬剤を使っている圃場では使用中止後2~3年は効果が無いので注意してください。

【春~初夏のお勧め資材】
P-マックス-L 鉄力あくあF-14 昭和酵素
P-マックス・L 鉄力あくあF14 昭和酵素S
◇P-マックス・L
亜リン酸の働きで発根が良くなり、環境ストレスに強くなる力が養成されます。
1000~1500倍で葉面散布。
カルシウム資材、アルカリ資材及びアルカリ性農薬・銅剤との混用はできません。

◇鉄力あくあF14
根からも葉からも吸収されやすい二価鉄やホウ素などを成分とする微量要素肥料。
ホウ素欠乏などの生理障害予防に。
5000~10000倍で葉面散布

◇昭和酵素S
作物残さや緑肥などの有機物分解を促進し、堆肥などの有機物分解時に発生する硫化水素ガスなどの有害ガスの発生を軽減し、定植時の作物の根張りを良くします。
粉状品と粒状品があります。
10アール当たり60~80kg施用。

【病害虫防除】
◇気温の上昇とともにコナガをはじめとする害虫の活動が活発になります。
隣接する圃場へのドリフトに注意し、食害がみられたら収穫前日数に注意して初期防除。

◇根こぶ病・菌核病などの病害発生株は早めに抜き取り圃場外処分を行いましょう。

◇収穫残さがコナガなどの害虫繁殖場所になるので収穫が終了したら早めにすきこみ、再生残さも早めに除去しましょう。

◇菌核病発生圃場では栽培終了後、すき込み前に微生物殺菌剤ミニタンWDGを800g/10a散布し土壌混和。

農薬散布参考例

薬剤名
主な適用病害虫
使用時期
使用倍率
使用回数

備考
1
トアローフロアブルCT
コナガ、ヨトウムシ、アオムシ
収穫前日まで
500~2000
-

BT剤、エスマルク、デルフィンと同一系統。使用回数制限なし
まくぴか
シリコーン系展着剤
-
3000~10000倍


農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

2
アニキ乳剤
コナガ、アオムシ、ハスモンヨトウ
収穫3日まで
1000~2000

3回以内

アファーム乳剤と同系統
バリダシン液剤5
黒腐病、軟腐病
収穫7日前まで
1000
5回以内


まくぴか
シリコーン系展着剤
-
3000~10000
-

農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

3
フェニックス顆粒水和剤
コナガ、アオムシ、ハイマダラノメイガ
収穫前日まで
2000~4000
3回以内

プレバソンと同系統
トップジンM
菌核病、根朽病
収穫3日前まで
2000
2回まで

ベンレートと同系統
まくぴか
シリコーン系展着剤
-
3000~10000
-

農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

4
アクセルフロアブル
コナガ、アオムシ、キスジノハムシ
収穫前日まで

1000~2000
3回まで

浸透移行性は無し
ランマンフロアブル
べと病
収穫3日前まで
2000
4回まで

オラクルと同系統
まくぴか
シリコン系展着剤
-
3000~10000
-

農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

・病害虫の発生が少ない~発生初期
 ・・・散布回数制限の無いBT剤を中心にローテーション 1→2→3→
・病害虫発生期・・・薬剤系統を変えてローテーション   2→3→4→
・農薬散布にあたっては、農薬登録内容を農薬ラベル等で確認の上、使用してください。

スタッフ男性 スタッフ女性

2019.04.05 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]

産直品目の「栽培展示」および「販売実績」について

今年度の春作、産直品目については現在育苗、定植準備中です。

展示品目について

品目名
特徴

ピノ・ガール
種の小さな小玉スイカ
スイカを食べる時に種が気になりにくい小玉スイカの栽培展示及び販売
トンネル栽培・・・8月出荷予定

ナネナッピー
種無しピーマン
種のないピーマン付加価値野菜としての販売評価確認。及び栽培展示
ハウス栽培・・・8月から11月出荷予定

ドカナリ千成
ミニ胡瓜
ピクルス専用胡瓜としての販売評価(3年目経過)
ハウス栽培・・・7月から11月出荷予定

虎太郎スイカ
小玉スイカ
食味などの販売評価(2年目経過)
トンネル栽培・・・7月下旬から8月出荷

ブラックジャック
種無し大玉スイカ
種なしスイカの販売評価
トンネル栽培・・・8月出荷予定

以上の5品目を産直向け栽培展示の予定してます。 
興味がある方は農場視察宜しくお願いいたします。
比較

秋冬作結果報告

子持ち高菜
早生品種の湖南児菜が新発売され収穫期間が1ケ月延びました。従来の四川児菜は
2月上旬収穫でしたが、湖南児菜は9月上旬播種で1月上旬から収穫できました。
販売面でも収穫期間が長くなることは有利なことと思います。
今年度は更に早蒔きして年内収穫ができるか確認したいと思います。

スジナイン
背中にスジが無いキヌサヤエンドウとして付加価値野菜の販売評価確認。
100gを130円で販売。一般の方より高めの価格で付加価値野菜の評価確認。


記事 研究農場スタッフより

2019.04.02 [ 農場日記 | 農場プレゼンツ ]

4月~5月「トマト・ミニトマト」栽培管理ワンポイント

【栽培管理ワンポイントアドバイス!】
◇晴れの日は初夏の陽気となり、日照時間、日射量とも多い時期になります。
雨のち晴れなど天候が回復する時に急激にハウス内温度が上昇し作物が結露することがあります。
早めに換気したり、遮光カーテンを活用するなどして強い日射による急激な温度上昇と結露及び萎れを防止しましょう。

◇曇雨天が続くと夕方の換気だけでは除湿しきれずハウス内湿度が問題となる場合があります。
その場合は除湿のために暖房機や循環扇を積極的に活用し
ましょう。

【環境制御をバックアップ!・春~初夏のお勧め資材】
プリベンタ・マグ フレッシュサンソ液剤 ペンタキープHYPER タキイトレエース PSカル レディーヒート
プリベンタマグ フレッシュサンソ液剤 ペンタキープHyper タキイトレエース PSカル レディヒート

◇プリベンタマグ:亜リン酸マグネシウム液肥。
亜リン酸とマグネシウムの相乗効果で発根が促進され、肥料の吸収が良くなり、病気にかかりにくくなります。

◇フレッシュサンソ液剤:葉面散布で作物表面の病害の原因となる汚れなどを剥離。
根圏施用で酸素を即効的に補給し、発根促進。

◇ペンタキープHyper:葉緑素の素 5ALAを施用することで光合成バックアップ。
春の日差しを有効活用することで収量、品質アップ。

◇タキイトレエース:成分のトレハロースは高温・低温・萎れなどによるストレスを軽減する効果あり。
肥料登録資材。

◇PSカル:キレート形態カルシウムに植物活性剤配合。
吸収されやすく即効性が期待できるカルシウム剤。
チップバーン、尻腐れ果の軽減に。

◇レディヒート:近赤外線を反射し、光合成に必要な可視光線を透過する遮熱塗料。
10アール3缶を塗布で3~4ヶ月間持続。


【病害虫防除】
◇多湿・結露が原因となる灰色カビ病対策を行いますが、
養液栽培の場合うどんこ病対策も必要になることがあります。

◇気温の上昇とともに、害虫の発生・侵入が増えてきます。
コナジラミ以外の害虫被害にも注意し早めの防除を行いましょう。

◇マルハナバチ・クロマルハナバチ農薬の影響日数にも注意。

農薬散布参考例

薬剤名
主な適用病害虫
使用時期
使用倍率
使用回数
マルハナ影響日数
備考
1
カリグリーン水溶剤
葉かび病、灰色カビ病、うどんこ病
収穫前日まで
800~1000
-
0日
初期治療、残効性低、カリ肥料としての効果も。アルカリ性農薬のため木酢液、強酸性資材との混用不可。
まくぴか
シリコーン系展着剤
-
3000~10000倍


農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

2
ボトピカ水和剤
灰色かび病
収穫前日まで
2000~4000倍

-
微生物
予防。新葉への移行はない。
コルト顆粒水和剤
コナジラミ類、アブラムシ類
収穫7日まで
4000倍
3回以内
7日
浸透移行性は弱いので葉の裏表にムラ無く散布。チェスと同系統。
まくぴか
シリコーン系展着剤
-
3000~10000
-
-
農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

3
パンチョTF顆粒水和剤
うどんこ病
収穫前日まで
2000
2回以内
1日
トリフミン混合剤、トリフミンとの使用回数(5回以内)に注意。
トランスフォームFL
コナジラミ類
収穫前日まで
1000~2000
2回以内
5日
新規薬剤。浸透移行性(葉表から葉裏への移行)と浸達性(下葉から上位葉へ)あり。
まくぴか
シリコーン系展着剤
-
3000~10000
-
-
農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

4
パレード20FL
灰色カビ病、葉かび病、うどんこ病、すすかびこ病
収穫前日まで

2000~4000
3回以内
0日
カンタス、アフェットと同系統
モスピラン顆粒水溶剤
コナジラミ類、アザミウマ類、アブラムシ類
収穫前日まで
2000
3回以内
3日
浸透移行性あり、アドマイヤー、バリアードと同系統。
まくぴか
シリコン系展着剤
-
3000~10000
-
-
農薬を均一散布、汚れ軽減、散布後の乾きを早める

・病害虫の発生が少ない~発生初期
 ・・・散布回数制限の無い農薬を中心にローテーション 1→2→1→3→
・病害虫発生期・・・薬剤系統を変えてローテーション  1→2→3→4→
・薬剤によっては農薬登録内容(使用回数など)がトマトとミニトマトでは異なる場合があるのでご注意ください。
・農薬散布にあたっては、農薬登録内容を農薬ラベル等で確認の上、使用してください。

スタッフ男性 スタッフ女性