ブログ「社長のつぶやき」

2023.02.06 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

農業現場とのギャップ

今年もはや2月 残念ながら生鮮野菜の市場価格は品目にもよるが、生産コストの値上がりに見合ったほど上がっていない。子供に後を継げとは言えないと真剣に語る専業農家が確実に増えてきた。我社にとっても死活問題です。日本農業の現場の実態と「あるべき日本農業の未来」を語る多くの声とのギャップがこんなに広がった時代はないのではないかと思う。私が言いたいのはどちらの陣営が正しいということではなく、慣行農法で生産性と品質をあげようとしている農家が、このままでは苦しいということで有機農業や自然農法に転換しても直ちには良い方向に向かわないだろうとかなりの確信を持って言えることです。農家サイドに立てば、右を向いても左を向いても苦難の道、もはや断崖絶壁のように感じているかもしれません。

昨年のウクライナ危機を契機として「食の安全保障」に対する意識は確かに高くなった。肥料の主要原産国はロシア・ベラルーシ・中国が多くのシェアを持っている。我が社も商売の主力である養液栽培向け肥料もほとんどが中国産です。肥料の供給という面から見れば中国と喧嘩するなんてとんでもないです。このところ国産肥料の有効利用や減肥の話題、有機農業への回帰が盛んに取り上げられている。食料自給率だけでなく、外国に頼らない農業原料の確保や農法の変更を呼びかけていると思いますが、「それ、我々に今やれっていうの?」と多くの農家は感じているでしょう。他にも一部の化学農薬の長期毒性も問題定義され、また弊社の主力である種の供給についても地元に根ざした伝統種苗・地域種苗に回帰すべきとの声もよく聞きます。

また遺伝子組換え食品、ゲノム編集食品の是非も議論されていますが、実態としては大豆・菜種を中心に直接・間接的にかなり日本の食卓に入っている。遺伝子組換え食品の輸入を拒否すればたちまち食料パニックになることも事実です。私にも結論はないですが、今「食」のあり方や日本農業の未来に対する議論が大きく揺れている。当の現場を担う農業者はかつてなく疲弊している。現場と思想、敢えて言えば政策には大きなギャップがある。この苦しい時期は国としてももっと現場の農業に寄り添い、かつ未来への方向性を示さないと、多くの国民が納得する国策を実現しようと思う以前に日本農業壊滅とならないかと心配しています。頑張れ日本農業、苦労が報われる方向に進んでほしいと切に願っています。

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