ブログ「社長のつぶやき」

2017.10.06 [ 社長のつぶやき | トヨタネ通信「瓦版」 ]

トヨタネ「瓦版」10月号

トヨタネ「瓦版」10月13号を掲載しましたのでご覧ください。

・巻頭記事:働き方改革
・農場便り
・クセがすごい!?パクチー
・「産業振興フェアinいわた」へ出展および

いわた出展

磐田市内に来夏、種苗施設建設を定例記者会見で発表
出展:静岡新聞より
記者会見

・ハウス完成検査


編集室より

2017.10.04 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

「働き方改革」について!

 最近「働き方改革」という言葉をよく聞く。テーマとしては、現代日本において最重要な課題と認識しています。建設業界、そして物流業界は特に深刻です。家の近くのマンション建設現場は土曜日も必ず働いている。労働市場は売り手優位が続き、すでに慢性的な人手不足となっている。現代社会のインフラ活動を支える最重要な分野でありながら、社会的地位が高いとは言い難い。

 弊社が関係する農業用ハウス建設現場も同様です。お客様からはもちろんのこと、監督官庁や関係機関から、より低コストで高規格、安全管理や必要資格の遵守を求められる中、建設現場で働くスタッフや下請け職員に高賃金・週休2日制や残業の解消を提案できるような状況にはない。飛躍的に労働生産性を上げる仕組みや、ロボット・AIの活用、工程管理の革新等が必要なのだろうが、お客様の意向に従って規格品でない構造物をその都度設計、請負する業態では、その実現は容易でない。「働き方改革」と「労働生産性アップ」その上でお客様に評価される仕組みをなんとしても実現できる未来を拓くしかない。

 それにしても2060年には、生産年齢人口は4418万人となり、最盛期の2分の1以下になるそうです。
生産年齢人工減少予測グラフ
出展:総務省より
社会のインフラは益々巨大化し、複雑になる中で、やがて新規どころか既存のインフラやシステムのメンテナンスだけでも、それを支える労働力の絶対不足時代になると心配します。特に建設業はAIでは代替できない代表的な業種だと思います。自らの社会的地位を向上させながら、年々先細りする若年労働力が確保できる憧れと誇りの持てる職場にするための道のりは長い。

川西裕康

2017.09.07 [ 社長のつぶやき | トヨタネ通信「瓦版」 ]

トヨタネ「瓦版」9月号

トヨタネ「瓦版」9月12号を掲載しましたのでご覧ください。

・巻頭記事:冬トマトと冬キュウリ
・施設園芸新技術セミナーin大分・第1回いわてスマート農業祭などの展示会便りなど
大分
大分会場

編集室より

2017.09.04 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

冬トマトと冬胡瓜

 先日、大変研究熱心な越冬胡瓜栽培生産者とお会いし、いろいろお話を伺いました。
正直、胡瓜とトマトではおかれている環境、そして戦略が随分違うことに改めて気づかされました。近年高収量を目指す施設園芸環境制御技術の大半はトマトをターゲットにしています。正直弊社においても同様です。トマトのノウハウで他社に負けるな・・という感じです。実際地元愛知でも、また日本一の大産地熊本でも設備投資が盛んですし、大規模ハウスによる企業の参入もよく耳にします。トマト生産者の間では、このままでは供給過多で価格が暴落するのではないかと危惧する向きもあります。しかしそうならないのは、トマトは需要が伸びている上に、中小農家の撤退も多くあり、新たな参入者とのバランスが微妙にとれているからだろうと推察します。

キュウリ角丸
写真:弊社研究農場キュウリ栽培試験

トマト角丸
写真:弊社研究農場トマト栽培試験

 改めて胡瓜とトマトを統計上で調べてみると、近似点が多々あることに気づきました。トマトと胡瓜は日本における施設園芸野菜の両横綱です。作付面積も近いですし、期待する10a当たり収量も近く、平均単価も近く、最低温度の考え方も近い。ナス科とウリ科でありながら、数字上は近似点が多いことに気づきました。しかし胡瓜の消費はじり貧で、冬胡瓜の健康野菜としての評価はトマトと比べると、残念ながら低い。おそらく現在の傾向が続けば10年後にはトマトと胡瓜の栽培面積は2倍以上の差がつくでしょう。一言で言えば胡瓜にはスポットが当たっていない。しかも胡瓜栽培は非常にデリケートで、収穫期の労力はトマト以上(1日2回収穫)、撤退する農家も多い上に、新規参入、強いては企業の参入もあまり聞かない。だからこそ、専業として、プロとして胡瓜栽培で未来を切り開こうとする生産者には、トマトとは違う戦略が必要になる。ある意味専業として生き残るには、トマト農家よりも、胡瓜農家の方が面白い時代が来るのではないかと感じました。同時に弊社としても胡瓜栽培技術でお役にたちたいと強く思いました。
 
川西裕康

2017.07.29 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

苗半作は昭和の時代

 私が入社したのは1980年、篤農家と言われる大切なお客様を回ると、よく苗作りの大切さを教えていただいた。当時のトマト栽培は純系のファーストトマト(固定種)が多く、苗の出来不出来で、収量・品質が大きく変わるとのことでした。苗半作、苗七分作とまで言われた。自家製の完熟堆肥をブレンドした3.5寸苗、第一花房の花が咲く手前の大苗で、かつ茎の太さは鉛筆位がいい・・。 当時の多くの農家は、本業と別に自家菜園用の西瓜や、胡瓜、茄子等も種から育てる人が多かったように思う。その流れが変わってきたのは昭和から平成に変わる1990年代だったと思う。農家は栽培に専念して、苗は専門業者から買った方が合理的だという考え方が徐々に広がってきた。特に夏のトマト栽培は、病害虫対策、そして高収量栽培を目指す観点から接木苗が増えてきたことが直接的な要因と思う。春先の西瓜や、茄子の接木ならともかく、夏の接木作業、そしてその養生は大変な苦労がかかる。しかも苗作りは、収穫期と違い、収入にならない上に、24時間心配で落ち着かない。苗がある限り家を空けるような家庭サービスもできない。特に大規模高収量栽培を目指す農家層は、栽培に専念して、せめて苗作り期は少し余裕を持ちたいと思うのは当然の帰結と推察します。

 弊社においてもそうしたニーズに答えるべく、苗事業を拡大してきた。
苗生産施設
会社にとってのコアビジネスは「種苗業」、従って苗の生産販売は、弊社にとって一丁目一番地の業務と認識しています。施設園芸で規模拡大を目指す農家の苗に対するニーズはより細かく、多種多様であり、品質に対する要求も大変厳しく、お叱りを受けることもある。かつて「苗半作」と言われたように、買苗に代わっても、苗の重要さが減じたわけではない。夏場は特に忙しく、苗作りに携わる職員は夜も心配で中々眠れないとも聞く。しかし会社としては引き続き生産力アップと品質アップを絶対の条件として、お客様が望むニーズに答えられるよう苗ビジネスの拡大を図っていきます。

2017.06.23 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

3点確保

 夏が近づくと、学生時代、よく山登りをしたことを思い出す。
尾根伝いに山々を縦走する登山も好きだったが、思い出すのは沢登りです。
尾根歩きは、景色はよいが、暑い上に少々退屈。
それに比べて沢登は川のせせらぎが心地よく、変化に富んで飽きない。

沢登

最大の醍醐味は登攀(とうはん)です。
しかし登攀は、滑落すれば命の危険もある。

クライミング

また大怪我をしてもそう簡単には病院にたどり着けない。
そこで大事なのが「3点確保」の原則です。

 自分が今から命の危険を伴う行為をするということを体全体でしっかり理解することである。
今自分が滑落したら、周りの仲間にどれだけ迷惑をかけるのか、そして沢登に行くことすら知らない家族、両親がどれほど驚き、悲しむか、そのことをしっかり頭にイメージした上で行動を始めることです。

 その上で、両足、両手の1点だけを前に動かし、新しい確保点の安全が確かめられたら、次の1手を動かす。特に危なそうな部位に来たときは、もう一度自分が死んだらどうなるかというイメージを徹底的に叩き込む。

 その繰り返しを決して省略せず、一歩一歩前に進むのが大事だと思いました。
この考え方は会社の経営にも、とても役に立っている。
しかし、時には3点確保すらできない難所も現れる。
2点確保は3点確保に比べると10倍以上は危険、滑落の危機に直面する。

 それでも2点確保に臨まなければならない時はある。
その際はより一層自分の意識を掘り下げて、滑落した際のイメージをより強く体に叩き込んだ上で、最善の注意を図り、足と手を同時に動かして、前に進む。

3点確保のみではたどり着けないであろう高みにたどりつくことができると信じて。

川西 裕康

【登攀】とうはん の意味
出典:デジタル大辞泉[名](スル)登山で、険しい岩壁などをよじ登ること。


2017.05.27 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

施設トマト栽培の適切な規模について

 本年3月に日本政策金融公庫から発表された「施設園芸(トマト)の規模と収益性に関する調査」において、施設トマト栽培においての収益性は施設面積6,000㎡以上8,000㎡未満が最大になると報告された。それより規模が大きくなると収入は上がるものの、収益性は低下する。これは私が長年現場で感じていたイメージに近いように思う。いま日本はオランダに学んで大規模経営農業を志向している。オランダの四季は春から秋にかけても比較的穏やか、安定した収穫が期待できるので雇用労力を固定しやすい。一方日本は春から夏にかけて一気に温度が上がり、日射量も多く、収穫量も激増する。この時期に合わせて労働力を確保すると、年間ではどうしても過剰雇用となる。実のなったトマトはとにかく収穫しないと樹がばててしまうので、収穫作業は必須である。と言って省力化・無人化機械への設備投資は、一般論として割高で償却が大きな負担となる。6,000㎡から8,000㎡の経営体の多くは、家族経営+季節に応じたパート労力の投入でこの問題を対処している。忙しい時は寝る暇を惜しんで働く。しかも雇用労力が親戚や近所の知り合いの場合、働く側が農家の繁忙期を知っており、適切な時期のみ応援に来てくれるケースも多いと聞く。しかもこの規模なら熟達した農業経営者は全体状態の把握が可能であり、適切な管理によって高収穫と高品質を目指すことができる。
トマト施設
 日本の施設園芸の将来に向けての考え方、方向性を考えるうえでとても参考になるレポートだと思いました。しいて言えば若手専業農家のもう一つの悩みは、決められた休日を確保したい(あるいは家族との休日を取りたい)ということもあると思う。これを解決するためには、自分の片腕となる常用雇用労働者を一人以上確保することが肝要になる。2~3日農園を離れても任せることのできる社員の存在です。当然そうした社員にはそれなりの給与で報いる必要がる。そうした雇用労力を投入しながら、経営と生活を安定させるには、8,000㎡~1h規模ぐらいが今後の日本における施設園芸農家の好ましい在り方ではないかなと私は感じます。超大規模な法人経営体が闊歩するのではなく、地域に根差し、地域を熟知した「家族経営」型農業が10年後も日本の中心であってほしいと思います。

2017.05.06 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

第51期経営計画発表会に当たって

 弊社の決算は、4月末です。毎年5月に入ると会社スタッフ全員を集めて経営計画発表会を実施しています。(株)武蔵野の小山社長に20年近く前に指導を受け、第36期から今回の51期まで「経営計画書」の作成配布と「経営計画発表会」を本社のある豊橋駅前のホテルで行うことが慣例となっています。
しかも近年は5月2日と決まっています。よっぽど日柄がよくない限り、ゴールデンウイーク間のこの日は大きなイベントはないようなのです。
社長Presentation

 発表会後は、新入社員歓迎パーティーと続きます。
結構盛り上がります。
新入社員歓迎会花束贈呈式
(毎年恒例の昨年入社先輩社員から花束贈呈)
 私にとっても、最も気持ちを新たにする日であり、社員の皆さんが楽しそうにパーティーに参加しているのも見るのは、何よりもの喜びです。弊社ではこのような全体会議と懇親会というパターンは年3回行っています。この経営計画発表会、そして7月の上期勉強会(泊まり)と12月の下期勉強会(泊まり)です。年に3回はすごいねと言われることもありますが、もともと上期勉強会はかつて実施していた慰安旅行を変形させたものであり、12月の下期勉強会は、もともとあった全員参加の大忘年会に勉強会を加えただけなのです。今後も続けられるかどうかは未知数ですが、全員が集まる機会が3回あるということは、普段は会う機会がない社員同士が会えるという意味でも、また団結力という意味でも、費用対効果は十分見合っていると私は思っています。早く懇親会にならないかなと思っている社員が大半だとは思いますが、その前に社長の話を聞いてもらう機会があるのは、私の精神状態のためにも大変ありがたいことです。また近年は決して会社が強要したわけではないのですが、新入社員は宴席で集団パフォーマンスを行うのが慣例になっており、これもひそかな楽しみの一つです。
Entertainment
(新入社員たちによる集団パフォーマンス披露、盛り上がっていますね!)

2017.04.06 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

入社式に当たって

 本年16名の新卒新入社員を迎えることができ、私自身も新たな勇気と希望を頂き、また大きな責任を感じています。

入社式2017社長挨拶


当社にとって新卒採用は最も大切な仕組みであり、文化です。
多くの地方企業にとっては、業容拡大と将来の明るいビジョンを描けない限り、新卒採用は厳しいというのが現実です。私にとっての新卒採用は、会社がsustainable(サステイナブル:持続可能)であるための大変重要な条件だと思っています。新卒採用の継続は会社構成員の年齢バランスを適正に保つ効果があり、会社のベクトル合わせに有効で、団結力を強めます。しかも昨年の新人は先輩という地位を手に入れることができるし、新人を肴に歓送迎会を楽しむ機会を増やすことができます。
 一方新卒採用のみを偏重すると金太郎飴のような組織風土となりがちで、「会社の常識は社会の非常識」のような事態を招くのではないかと危惧する声もあります。diversity(ダイバーシティ:多様性)という言葉も私がとても好きな言葉です。好きではありますが、実践、実行できているとは言い難い現実があります。
強固な組織だが、単線的ではなく、一人一人の構成員は多様性を享受し、何よりも尊重している。
どこかの大都市の知事さんのような英語の使い方で恐縮ですが、diversityの尊重がsustainableにつながると信じて行動できている。
そんな組織を目指していきたいと願っています。

2017.03.06 [ 社長のつぶやき | 日々のつぶやき ]

プロファーム開発に至る道 : “ オランダ視察 ”

 かつて私は日本の施設園芸におけるトマト栽培は、少なくとも単位面積当たりの収穫量は世界一だろうと勝手に思っていた(1990年代)。日本人は勤勉で精密、何よりも栽培面積が小さいのだから、大面積を大雑把(当時は勝手にそう思いこんでいた)に管理する欧米よりも収量性は良いに決まっていると思っていたのです。ところがある雑誌でオランダの大規模トマト栽培が紹介され、数字を見ると日本の3倍以上の単位当たり収量があると聞きました。私は半信半疑でしたが、1997年初めてオランダを訪問すると、それが事実であることに衝撃を受けました。オランダでは、国立の専門大学を中心として非常に論理的、合理的に栽培技術の向上が図られていたのです。この事実は会社として共有する必要があると感じましたので、その後5人前後の社員を連れて10年以上オランダ施設園芸視察を継続しました。

 2010年前後、日本においても施設の環境を統合的に制御することによって収量を飛躍的に向上させることの重要性が頻繁に論議されるようになりました。弊社においてもオランダ視察の経験から、そのことを理解する社員が多数いたことが大きな財産でした。そこへ(株)デンソーさんが、新事業開発の一つとして「農業支援」という理念を掲げられ、幸運にも当社の扉をたたいてくれました。そして双方の努力のもと、プロファームと言う商品コンセプトが生まれたのです。振り返ればオランダ視察にのべ50人前後の社員を派遣したことは企業としては大きなコストでしたが、今振り返っても無駄ではなかったと思っています。それどころが弊社のミッションにとって「核心」部分を形成するようになってきたと自負しています。